YELL~あなたへの応援歌~2026Track♪1 『行動経済学を活用したセールススキルアップ講座⑤変わりたい?イヤ変わりたくない?~現状維持バイアス~』

2026年あけましておめでとうございます。
この1年もこのコラムを通じてみなさんに勇気と元気を送り、その気にさせられたらお役御免の幸いです(笑)
杉山、60年前の丙午年生まれ、ってことで今年の10月に還暦の赤いちゃんちゃんこ、ってまったく成長も自覚もありません(苦笑)
さて余談から、恒例のクリスマス休暇で2年ぶりにハワイに行ってきました。が、帰国翌日28日の夕方から急性涙嚢炎に罹患、寝っ放し顔が腫れっ放しの3日間のちようやく大晦日に人様に見せられる顔になりました(汗)プールや海ではゴーグルしっかりつけましょうね。
ってことで今日の本題、弊社期末の8月までは行動経済学×セールスでいきましょう。
さて、思い浮かべてみましょう。セールスの現場で(ひょっとしたら自分自身?)こんな経験ありませんか?
「このままでいいです」
「今のままが安心なんで」
「検討します(=変えない)」
提案しても、内容が悪いわけじゃないのに動かない。
これ、相手が“冷静に比較した結果”というより、人は変化を避けたくなる性質が働いてることが多いんです。
行動経済学でいう 現状維持バイアス(Status Quo Bias)って魔物です(笑)。
人は「得しそう」よりも「損したくない」が先に立つ。
新しい選択は、たとえ良さそうでも、脳の中では“リスク”として処理されやすい。
だから、提案が通らない時って、商品じゃなくて“変化そのもの”が壁になってるケースがある。
変化は、コストに見える
たとえばスマホの機種変。
性能上がってるのは分かるのに、
「設定めんどい」「データ移行怖い」「慣れたやつが安心」
ってなって先延ばしする。あれ、まさに現状維持バイアスの仕業。
ゴルフでも同じ。
スイング改造って「理屈は分かる」のに、スコア崩れるのが怖くて元に戻したくなる。
ってか私の場合、スイング改造もままならないけど、そうらしいぞ(笑)
“今のまま”って、良い悪いじゃなく、安心の居場所なんですよ。
セールスで起きてるのは「反対」じゃなく「防衛」
そう言えば昔、こんな言葉をお客様から言われたことがありました、何度も何度も(苦笑)
「内容はいいんだけど…今は変えなくていいかな」
これ、実は反対ではありません。
でも、人は変える理由が弱いと、自然に現状維持に戻ってしまうもの。
つまりセールスの現場で必要なのは、論破できる“反論”ではなくて、
変化への心理的ブレーキを理解することかな。
押し切ることじゃなくて、相手の中の「変化の怖さ」を小さくする伝え方。
現状維持バイアスを超える3つの工夫(誠実版)
① いきなり全部変えない。「部分最適」から入る
「全部乗り換え」じゃなくて「まずここだけ整えましょう」
この“段階”があるだけで、相手の抵抗はガクッと下がる。
変化を“イベント”じゃなく“プロセス”にするイメージ。
② “変えること”ではなく“守ること”に言い換える
「変えましょう」だと怖い。
でも「今の安心を守るために、ここだけ補強しましょう」
だと、同じ内容でも受け入れられやすい。
(ここ、前月のフレーミング効果とも相性抜群)
③ “やらないリスク”を静かに可視化する
煽らない。脅さない。
ただ事実として「現状のままだと、ここが空白になります」「このケースの時だけ弱いです」
って“穴”を見える化する。
人は損失に敏感だから、穴が見えると動ける。
現状維持を責めない。安心を設計する。
現状維持バイアスって、誰にでもあるもの。
相手が弱いんじゃない。人間の持つ標準的な仕様なんです。
だからセールスは、説得じゃなくて、相手が安心して変われる“導線”を作る仕事。
「変わっても大丈夫」って思えた瞬間に人は動くのです。
要するに、動かない相手を動かすのは、気合いじゃなくて設計。
「なぜ変えないの?」じゃなくて、
「どうしたら変える怖さが減る?」を考えること。
正月休み明け早速提案があるなら、これだけ意識してみてください。
「この人にとって“現状維持”は何を守ってるんだろう?」ってことを創造する。
行動経済学×セールス、やっぱり奥が深いわ。
~つづく~


